【実録02】「壊れる寸前で、私は助けを求めた──怒りとの決別」

もう誰にも、必要とされていない気がしていた。
怒りに支配され、大切な人を何度も傷つけ、
気づけば、家族さえ私から離れようとしていた。
「どうしてこんなふうになったんだろう」
後悔と孤独に押しつぶされそうになりながら、
私は最後の力を振り絞って、カウンセリングの扉を叩いた。
これは、壊れかけた人生を、怒りとの決別から立て直していった、私の記録です。


こんにちは。
仙台メンタルハートフルラボの佐々木です。
実録シリーズ第二弾です。

今回は常に怒りを振り回し、家族も巻き込んで、不幸のどん底に落ちかけ、
カウンセリングに救いを求めた男性を紹介します。


Sさん(仮名)は学生時代から短気な性分で、不道徳や理不尽を感じた相手に所構わず食ってかかり、
怒鳴り散らす、常にトラブルと同居しているような人生を過ごしてきました。

ご家族と過ごしている時も、自分の常識や価値観から外れる行動が許せず、怒りをまき散らしていました。
ご家族はSさんを避けるようになり、会話は減り、家庭内で孤立する時間が増えていきました。

自身の衝動的な怒りに本人も困っていましたが、対処方法が分からず、何年ももがいていました。
『このまま、孤立した人生を過ごしたくない』と考え、カウンセリングに足を運んでくれました。



カウンセリングを通じて、Sさんの中に「怒りのトリガー」となるものを発見しました。

それは『大切にされていない』という言葉です。Sさんが他人の言動で『大切にされていない』と感じた時に、
瞬時に怒りを発動させ、相手を攻撃する習慣がついていることが分かりました。

しかし、この『大切にされていない』というのはSさんの思いこみです。

幼少期の辛い体験がSさんに『自分は大切にされる対象ではない』と思いこませていたのです。

怒りの根っこにある感情は「かなしみ」である場合がほとんどです。
Sさんの中にいつもあった感情は、怒りではなく「かなしみ」でした。

Sさんの怒りは自分を「かなしみ」から守るために必要だったんですね。

けれど、それは本当に「守れていた」と言えるでしょうか。

気づけば、怒りが原因となり愛する人達との間に壁を作り、信頼を壊し、孤独を深めていくばかりでした。

怒りの根っこに気付いてから、Sさんは変わり始めました。

少しずつ、少しずつ、自分の中に積もったものをほどき、
怒り以外の方法で気持ちを伝える練習を始めました。


その結果、家族の顔に、安心の表情を垣間見ることが出来ました。
誰かと話しているときに、怒りではなく、悲しみを伝えられた瞬間です。

それは、かすかな光のようにSさんの心を照らしていきました。

助けを求めることは、弱さじゃない。
むしろ、本当の強さだったと、気付いてくれました。

Sさんはこれからも、怒りと共に生きるでしょう。
でも、もう怒りに支配されることはありません。

この経験を通して、「怒りとの決別」とは自分を取り戻すことだったのだと、知ったからです



仙台メンタルハートフルラボでは、人間関係、仕事、パートナーシップ、引き籠り、不登校など、様々なお悩みについて、カウンセリングを行っております。

1人で抱えず、相談してください。
相談することであなたの悩みが、クリアになります。
クリアになれば見え方が変わります。

見え方が変われば、解決はすぐそこですよ。

皆様に素敵な人生が訪れるますように。
今日も応援しています!!!